2015年03月06日

腹水の症状と原因、余命、漢方治療と対策法について

末期癌、肝硬変に伴う腹水貯留の原因と治療・対策法について

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癌や肝硬変が進行し末期の状態に発症するのが「腹水(ふくすい)」になります。腹水の貯留は多臓器を強く圧迫し、全身の機能が急激に低下します。また、腹水の貯留は癌や肝硬変以上に余命に直結する部分も多いため早急な対処が必要となります。では、腹水とはどのような原因や症状が起こるのか、また治療法にはどのようなものがあるのか、以下に詳しくまとめていきました。ご覧ください。

◆腹水とは?

肝臓や胃、腸などの内臓は腹膜といわれる大きな膜で覆われ、その内側は臓器同士の摩擦を軽減するためにすき間があり、この空間のことを腹腔と呼びます。通常、腹腔には20~50mlの水がありますが、病気などが原因でそのタンパク質を含む水が異常に増えてたまった状態を腹水貯留と呼びます。

◆腹水が溜まると起こる症状
癌や肝硬変などが原因で腹水が発症すれば、多臓器が強く圧迫される為以下のような不快症状が起こることがあります。

・食べたいという気持ちはあるが少量しか口にできない。
・お腹以外がやせ細っている 
・体重が急激に増えた。
・腹部が張って痛い
・排尿、排便困難
・足がむくみ身動きがとれない
・胸も圧迫され息苦しい
・呼吸困難・動悸など


患者様によっては腹部以外にも「手足の浮腫」「胸水」などが溜まる方もいます。どれも大変お辛い症状です。

上記でも述べましたように、腹水の貯留は多臓器を強く圧迫し、全身の機能低下を起こします。腹水は、末期癌(癌性腹膜炎、腹膜播種、肝臓がん、膵臓がん、胃癌、肺癌、乳がん、大腸がんなど)肝硬変、門脈圧亢進症、心不全、ネフローゼ症候群、栄養失調などの進行に伴い発症する疾患です。腹水の貯留は非常に厄介なもので、癌、その他の治療の妨げにもなりますので最優先して早急に対処する必要がございます。
(※腹水貯留の原因の60%以上は癌や肝硬変によるものです。)

◆腹水の鑑別・検査方法

実際に腹水の鑑別、検査につきましては、腹部超音波検査、腹部CT検査などで発見することができます。こちらが参考になると思います。

◆腹水が溜まる原因「漏出性腹水」と「滲出性腹水」

漏出性腹水とは

漏出性腹水は心不全、肝硬変、ネフローゼ症候群、低栄養などでみられ、静水圧亢進や膠質浸透圧低下で起こります。

代表的な原因:心不全、肝硬変、ネフローゼ、低アルブミン
腹水の特徴:透明な液、細胞成分少ない、繊維素少ない

滲出性腹水とは

滲出性腹水は細菌感染、悪性腫瘍、炎症などによって腹膜が損傷し、毛細血管透過性亢進やリンパ液灌流低下により生じます。

代表的な原因:悪性腫瘍・腹膜炎

その他、膠原病、膵炎、外傷など鑑別は多岐にわたる。
腹水の特徴:混濁している、細胞成分多い、繊維素多い

治療を行う際は、上記の原因を知ることが重要です。

さらに、腹水は、癌や肝硬変以上に余命に直結する疾患ともいわれています。その為、腹水をうまく排出することができれば、結果、延命にも繋がる可能性もあるのではないでしょうか。

腹水は、病院での治療や対策が少なく、その治療自体もすべて「対症療法(一時的な緩和)」であり、腹水が溜まる根本の原因を捉えた治療ではありませんので、一時的に腹水が抜けてもまたすぐに腹水は溜まってきてしまいます。

◆病院で行う腹水治療について

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病院での腹水治療としては、利尿剤(ラシックス・アルダクトン・ダイアート・サムスカなど)を使い、体内の不要な水分を尿として強制的に排出していきます。利尿剤は即効性もあり、効果も期待できるお薬ですが、効果が期待できるのは最初だけです。使い続けていれば、徐々に効果は薄れてきます。また、長期の服用で、腎臓の機能が低下するというリスクもございます。

その他には、アルブミン製剤腹水穿刺などの治療法があります。

アルブミン製剤は、血中に不足したアルブミンを補い、血管内から漏出した水分をもう一度血管内に再吸収し、不要な水分を尿や便として排出していく治療です。比較的、副作用はないとされています。しかし、このアルブミン製剤は、保険の関係で月にできる回数が限られています。

※アルブミンを根本から増やすわけではなく、補充するだけの治療になりますので、時間とともにアルブミンは減少していきます。

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腹水穿刺は、腹水を腹部から直接針を刺し抜く治療法です。腹水が溜まり呼吸が苦しい、身動きが取れない、食事を持ったく摂取できない時に最終手段として行う治療法です。腹水穿刺は、平均的に1リットル~多くて7.8リットルもの量を穿刺します。これは、患者さんの腹水の貯留量、栄養の状態などによっても変わってきます。

通常、腹水穿刺を行えば、確かに腹水は減り、腹部の張りは軽減し、随分と楽にはなると思います。
(※個人差はあります。)

◆腹水穿刺のデメリット◆

・栄養状態が悪化する
・急激に血圧が低下する
・腎臓や心臓に負担がかかる。
・感染や出血の可能性がある。
・腹水の貯留スピードが速くなる

上記のようなデメリットもあります。腹水穿刺を行われる際は、必ず、前もって主治医に相談しましょう。

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◆腹水貯留の際の注意事項と対処法について

血液検査を確認する

ALB(アルブミン)基準値 4.0~5.0
アルブミンとは血液中の蛋白質の一種です。アルブミンは肝臓で合成され血液中に流し込まれ、本来は血液中に一定量保たれています。しかし、肝硬変、癌などの影響により肝臓の働きが低下すれば、結果、アルブミンは減少します。アルブミンの減少が進むことで血管内の水分が血管外へと漏れ出し、その漏れ出したものが腹水、胸水、浮腫となります。
(※アルブミンは「血管内の水分保持」「浸透圧の維持」などの働きがあります。)

CRP(シー反応性蛋白) 基準値 0.1~0.3
体内、各臓器で起こる炎症を確認する数値です。炎症は、癌、腹水の原因の1つで、体内・臓器で起 こる炎症が強ければ、癌の進行や、腹水の溜まるスピードが早まることもあります。また、炎症は、痛み・痒み・腫れなどの原因にもなります。

CHE(コリンエステラーゼ) 基準値 200~460
肝臓での蛋白合成能力、肝臓の栄養状態を確認する数値です。肝硬変や肝臓がん、栄養失調などで低下する数値です。CHEが低下すれば、結果、肝臓での蛋白合成能力が低下するため、アルブミンの減少に繋がります。

CRE(クレアチニン) 基準値0.2~1.1
腎臓の状態を確認する数値です。クレアチニンとは尿毒素で、腎臓の機能が低下した際に、体外へと排出ができなくなり蓄積します。利尿剤の長期の服用、肝硬変の進行に伴い数値が上昇します。クレアチニンの数値が6.0~8.0まで 上がれば人口透析などが必要になります。

LYMPH(リンパ球) 基準値 18%~30%
免疫の状態を確認する数値です。多くの免疫細胞の中でも、癌細胞と戦うために必要とされている免疫細胞の1種です。癌、炎症、栄養失調、抗がん剤の副作用などが原因で低下する数値です。他にも大切な数値はございますが、腹水、胸水の貯留の際は上記の数値が最も重要となります。

上記のように、血液検査の結果である程度は患者様のお身体の中の状態を把握することができます。まずは、検査結果を確認してみましょう。

腹水の予防・ケア

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少しでも腹水の症状をやわらげるために、生活習慣の中でできることがあります。食事制限や寝るときの体勢など、自分でできることを知っておきましょう。

・食習慣の見直し

腹水の治療を開始するにあたって、場合によっては食事制限が必要となります。塩分の摂取制限、また水分の摂取制限も推奨されます。腹水の原因になっている疾病にもよりますが、塩分の摂取目安は1日に8グラム以下、水分は1日に1L以下とされています。 腹水が溜まっていることによって、吐き気や食欲不振もおこりますので、栄養不足にならないようバランスのよい食事を心がけることも大切です。特に食欲がない場合には、消化のよい食材選びを考慮しましょう。

・体勢の改善

腹水が溜まっている状態では、絶対安静が基本です。ただし、症状によっては寝返りをうつことも苦痛になる場合がありますので、まずは一番楽な姿勢でベッドに横になれる体勢を工夫することが求められます。息苦しさを感じるときには、腹部を締め付けないような衣服にするとよいです。女性であれば、ワンピースタイプの部屋着にするのもよいでしょう。しかし、体温が下がってしまっては快復の妨げになってしまいます。お腹を冷やさないよう、十分配慮することが必要です。手の指先や足先のマッサージをし、血行を促進する助けをすることもおすすめです。

◆病院以外の腹水の予防・対策法

東洋医学(漢方)による腹水の原因と対策法

東洋医学では腹水貯留の原因、対処法を以下のように考えています。

①血流の低下や水分代謝の低下
②体の炎症(癌、肝硬変など様々な原因)
③肝臓、栄養状態低下によるアルブミンの減少
④腎機能の低下による腹水の排出経路の低下

上記の4点と言われています。

その為、上記の対策として
①血流を向上させることで各臓器、細胞の活性
②体の炎症を軽減対策
③肝機能、栄養状態を向上させることでアルブミンの増えやすい環境を整える対策
④腎機能を向上させることでの腹水の排出経路(尿・便)の対策となります。


東洋医学での腹水対策は上記の4点を重要視しています。

上記の対策を組み合わせることで、それぞれの異なる働きが
相乗効果を生み、「腹水、癌、肝硬変対策」または「不快症状の軽減緩和」へと向かわせます。


また、いくつかある対策の中でも、特に重要なのが「血流の改善」です。

血液の主な働きとしては栄養素や酸素を体全体や各臓器、細胞に運んでくれると言われており、血流が改善されることで、体にとって様々な相乗効果が生まれると言われています。その為、血流が改善されることで、肝臓内や腎臓内の血液量や血流が改善されることで肝機能や腎機能が向上されます。結果、腹水が溜まる原因となるアルブミンが増えやすい環境を整え、腹水の排出経路である尿の排出を促進することで腹水の軽減に繋がると言われています。

また、同時に大腸の働きも活性されることで便の排出を促進することで腹水の軽減になるそうです。炎症を体に抱えることで「腹水の排出が出来なかったり」「腹水が溜まりやすい」状態となります。便を排出することで腹水の対策にもなりますが、体内の不要な熱を外に排除することで炎症の軽減にも繋がると言われています。更に炎症を抱えることで血流が悪化する原因にもなります。その為、炎症の軽減をすることも腹水の対策で必要となります。

漢方薬も種類が多く、作用の仕方や効果も薬によって全く異なります。
解毒を即す漢方、炎症を抑える漢方や、血流を向上する漢方、水分代謝向上を向上する漢方、免疫力を高める漢方、新陳代謝を向上する漢方、栄養の吸収を高める漢方など様々です。


上記の点も踏まえ、今回は数多くの種類の中でも血流改善効果抗炎症効果が最も高い漢方薬をご紹介いたします。
(※漢方は患者様の症状や体質により服用する漢方が異なります。)


田七人参(でんひちにんじん)


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田七人参は、多くの慢性疾患患者さんが服用している漢方薬の1つです。中国では早くから田七人参を漢方製剤の主成分として腎臓病・肝臓病・癌・腹水・胸水・高脂血症・脳血管障害・高血圧症・糖尿病・皮膚疾患・帯状疱疹・前立腺肥大などの臨床治療に使用されていましたが、日本においても田七人参を服用なさっている方々が近年増加しています。

それは田七人参により血液の質を改善(サラサラ)体内の不要な熱を排除(抗炎症)などが期待されるからなのです。

田七人参「腫れ・痛みや出血を鎮める働き」「血液をサラサラにする働き」「免疫力を高める働き」は各種慢性疾患・生活習慣病には不可欠な要素となっています。それほどの薬理作用があるにもかかわらず、なぜ日本では最近まで日の目を見なかったのですか。それを解き明らかすカギは、その”希少価値”にあるようです。田七人参は特有の効能を持つため、中国では昔から健康を増進する貴重なものとして珍重され、[金不換](金に換えられないという意味)の異名を持つほど貴重かつ高価なもので、ひと昔前までは一部の特権階級、さらに遡れば王侯貴族しか口にすることができなかったというのです。

人の健康にとって血液の質血液の流れは重要な意味をもっています。血の流れが滞ると様々な病気や症状につながります。血液の流れの滞りは、「血液の粘度が高まっている」や、「血管内に老廃物が付着して血管が細くなっているため」、また「心臓の働きが悪くなって血液を送れない」などの原因があります。
血液の流れを改善することは病気を防ぐ目的だけではなく、赤血球の生成を促進しているため、体の健康バランスもとれ、食欲不振や疲れやすいなどの回復にもつながります。

田七人参の成分は、サポニン、フラボノイド、ステロ-ル、有機ゲルマニウム、鉄分、アルギニンなど。その他に田七人参特有のトリテルペン配糖体などがあります。特にインタ-フェロンを誘発する有機ゲルマニウム含有量は朝鮮人参の一.五倍程度。

田七人参の幾多の効能の根本は、血液の質を改善し、血液の流れを潤滑にするところにあるといえそうです。

推奨商品の詳細

腹水の漢方解説

高品質 田七人参 正規品販売店


※田七人参は腹水の漢方ではなく、血流や体内の環境を整える事により結果腹水などに作用する漢方です。
※通常漢方を服用される際は、専門家に相談し、患者様の体質や症状をお伝えし患者様に合った漢方薬を処方してもらう事が重要です。



◆漢方と温熱の併用対策

漢方と温熱の併用で「相乗効果」を高め、腹水の排出を促す!!

基本は病院の治療となりますが、病院の治療のサポートとして漢方と温熱の併用対策もあります。東洋医学では癌や肝硬変、腹水などの疾患は体内・臓器レベルで起こる冷え』『全身の血流障害などが主な原因と考えております。

その中でも血液の流れが停滞することで体内の代謝不良が起こり結果、水分代謝の低下に繋がっていることも考えられます。その為、体内に不要な水分(腹水・胸水)が貯留してしまいます。また、肝硬変、癌、腹水患者は血流障害が原因で体内・臓器レベルに冷えを抱えている患者様が大半です。
(※患者様の体を触って温かいと感じても内臓が冷えている事もございます。)

その為、上記の原因を改善するために、漢方で血液の循環を良好し新陳代謝を向上させることが重要です。血流が高まれば全体の代謝が安定してきます。その結果、体内の水の巡り⦅水分代謝⦆』も向上し、体内の余分な水分や体内に蓄積した毒素がお小水や排便として排出されていきます。

また、血液循環が良好になれば、栄養素が各臓器にしっかりと運ばれ、各臓器の活性向上、身体の栄養状態の向上、免疫力の向上などにもつながり腹水だけでなく癌や肝硬変の症状抑制・軽減になどにも繋がってきます。しかし、癌や肝硬変を伴う腹水患者様の場合、血液の質が悪く、血液の循環もひどく悪化しています。ここが腹水が抜けにくい原因の1つとも言われています。ですので腹水まで進行された患者様の中には、漢方の血流改善作用だけでは病気の進行に追い付かない場合もございます。

そこで、上記の問題を対策するために、漢方治療に、温熱を加えることで、さらに血流が向上し、水分代謝の向上に繋がってきます。
(※漢方と温熱の併用は、体の内側と外側から血流を促していきます。)

ご存知な方も多いと思いますが、温熱療法は病院でも行われている治療法の1つで、主に癌治療、抗癌剤の副作用予防、免疫療法、高濃度ビタミンC、マルヤマワクチンなどの効果を高めるために実施されています。大病を抱えられた患者様に注目されている治療法の1つです。

ご存じな方も多いと思いますが、癌細胞は冷えに強く、熱に弱いと言われています。また悪性細胞は39℃で衰えはじめ、42℃で死滅するとも言われています。

癌になりやすい臓器と、なりにくい臓器の違いとは?

人間の臓器で、がんにならない場所は、心臓と脾臓です。逆に、癌になりやすい場所は、食道、胃、肺、大腸、子宮です。なぜこのように分けられるかというと、明白で、臓器のもつ温度が関係しています。

心臓は、常に動き、熱を生じているし、脾臓は赤血球が集まっているところなので、温かいです。心臓の温度は、40℃台、脾臓も40℃近くあります。冷えは万病の元と言われていますが、管腔臓器(口、食道、胃、十二指腸、小腸、大腸、直腸、肛門を長いひとつの管としてみる臓器のこと)は、外界とつながっているため、冷えやすいので、がんにもなりやすいと言われています。

上記のように『冷えは癌細胞の増殖や病気の進行に深く関わりを持つため、冷えの予防や対策を行う事が最も重要とされています。

温熱の豆知識

自宅で行う全身温熱法


患者様の中には、病院まで通院できない方、ご自宅で温熱を取り入れたい方は遠赤外線を使い全身を温めてくれる全身温熱シートなども良いでしょう。全身温熱シートは、マイルドな温熱効果で全身の血流量を高め、体の隅々まで血液の流れを良好にし、全身を温めていきます。

※ポイント・温熱は一部だけを温めるのではなく、全身を満遍なく温めることで血流・水分代謝の向上に繋がりやすいとされています。参考にされてください。


温熱の参考サイト

温熱参考動画

『岩盤浴マットで血流が劇的に変わる!』


全身用温熱シート
温熱・遠赤外線効果で全身の血流を高め代謝の向上を促す!)

※こちらは医療用具ではありませんので、健康促進等の補助目的で御使用下さい。

温熱療法の効果-自宅で行う全身温熱法
温熱療法の効果や併用治療などを詳しく解説!)

◆まとめ

腹水の症状や原因、治療や対策についてまとめました。腹水は癌や肝硬変以外にも様々な疾患で発症します。腹水が溜まるということは、全身状態が悪化している証拠です。その為、早急な対処が望まれます。

腹水が溜まるとQOL(生活の質)を大きく低下させます。QOLを少しでも向上させるために、どんな治療法がベストなのか専門家・医師と相談しながら、治療・対策を進めていくと良いでしょう。


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posted by ドクター山下 at 14:50| Comment(4) | 腹水 胸水 | 更新情報をチェックする